ベントレーが「SUV市場」に進出した5つの理由 高級サルーンの金字塔だったのになぜ?

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1919年に創業した英国のベントレーは、創業当初から高級サルーン車の製造に注力してきた。しかし2015年11月、同社は路線を変更し、SUVのベンテイガを発表した。この変化の背景には何があったのだろうか。

環境規制への対応と今後の計画

ベントレーが掲げる20年スパンの長期事業戦略「ビヨンド100」(画像:ベントレーモーターズ)
ベントレーが掲げる20年スパンの長期事業戦略「ビヨンド100」(画像:ベントレーモーターズ)

 SUV人気の一方で、欧州ではハイブリッド車や電気自動車(EV)へのシフトが進んでいる。ベントレーもまた、ベンテイガのハイブリッドモデルを2019年に発表。環境規制への対応とブランドイメージの維持との両立を目指している。

 また環境規制に関して、ベントレーは2020年に「ビヨンド100」戦略を発表。純粋に電気のみで動く量産EVを2025年頃をめどにリリースを目指し、サステナビリティへの取り組みを強化するとしたものの、2026年後半に延期。加えて、当面はプラグインハイブリッド車に重点を置くことと、2030年までに全車種を電動化する目標を掲げている。

 今後のベントレーの意向を読み取ることは難しいが、少なくとも今までの豪華さや伝統的なスタンスをそのままに、より環境性能に特化したモデル開発にするものと考えられる。

 ベントレーがSUV市場に参入した理由は、

・新たなビジネスチャンスの発見
・新興国の成長
・SUVの汎用性
・高級ブランド戦略の維持
・環境規制への対応

などさまざまである。そして現在でも、ベンテイガの気高さは、高級SUV市場において他メーカーを凌駕するといえるほど高い。

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