新型やくも「インフルエンサー試乗会」の舞台裏、実はかなり優遇されていた?

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JR西日本は3月23日、特急やくも号「273系」の運行開始に先立ち、ユーチューバーなどSNS上で影響力の強いインフルエンサーを対象とした試乗会を開催した。その実態とは。

効果的な情報発信戦略

試乗会参加者にプレゼントされたノベルティ。筆者撮影(画像:櫛田泉)
試乗会参加者にプレゼントされたノベルティ。筆者撮影(画像:櫛田泉)

 企画の背景についてJR西日本山陰営業部に話を聞いたところ、ふたつの理由があるという。ひとつは近年、

「最大の情報発信ツールになりつつあるSNSは、媒体広告にはない拡散力があること」

そして、もうひとつは、JR西日本山陰営業部が事務局を務めている「山陰観光連盟」のSNSでの情報発信を通じて「その影響力の高さを実感していた」ことがその理由だ。

 試乗会開催の目的は「多くの方々に新型やくも号に『乗ってみたい』と思っていただく」ことにあり、そのためには

「SNSで影響力のある方に、車両のリアルなよさを発信してもらい、それを多くの方々の目に触れていただくことが効果的である」

と考えたという。

 インフルエンサーの条件については、「マイクロインフルエンサーと呼ばれる層」以上を対象としたという。インフルエンサーマーケティングの世界ではインフルエンサーは4種類に分けることができ、そのなかでマイクロインフルエンサーとは、フォロワー数が1万人~10万人程度で、特定の分野に精通しフォロワーとのコミュニケーションがよくとれていることから投稿に対するリアクションの割合が高い特徴を持つ。

 なお、ユーチューブについては、「映像による情報発信は他のSNSと捕獲して情報の訴求力が高い」ことから、より多くの方々に新型やくもの魅力を知ってもらうために

「2万人という高めの目標設定をした」

という。

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