アニメが好きすぎて「聖地移住」 批判や問題点もあるが、研究者の私はやっぱり勧めたいワケ

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昨今話題の「聖地移住」。関連同人誌を発行する著者が、その本質に迫る。

移住者は推定200~300人

沼津駅(画像:写真AC)
沼津駅(画像:写真AC)

 近年、テレビ番組や新聞、インターネット記事など、メディアで取り上げられる機会が増えている「聖地移住」。聖地移住とはアニメや漫画、映画などの舞台となった「聖地」に移住することだ。聖地としてよく知られる

・静岡県沼津市(『ラブライブ!サンシャイン!!』の聖地)
・茨城県大洗町(『ガールズ&パンツァー』の聖地)

への移住者は、すでにそれぞれ100人以上に上るといわれている。筆者(千葉郁太郎)は、複数の移住者を確認したいくつかの作品に基づき、日本全国に合計200から300人の移住者がいると推定している。しかし、これはまだ控えめな数字だろう。

 筆者の本業は公認会計士だが、アニメの聖地巡礼が趣味だったことから、現在は大学などでの講義や講演、自費出版本や論文の執筆を行っている。

 あるアニメの聖地巡礼をするなかで、移住した人に出会ったことをきっかけに、聖地移住に興味を持った。そして、当時まだファンの間でもあまり知られていなかった聖地移住の実態に迫るべく、2021年に『聖地移住~生きたい場所で生きる~』を刊行した。

 その後、インタビューの過程で見えてきた課題に対応するため、2023年に続巻となる『聖地人~聖地巡礼のその先、聖地移住~』を刊行した。

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