物流の謎! 「ダンボールサイズ」を統一すれば時間が節約できるのに、なぜ実現しないのか?
荷物の大きさによってダンボールの大きさが異なるのは、大変な時間と労力を要する。ある程度サイズが統一されれば、時間の節約になるはずだが、現状ではその動きはあまりない。なぜだろうか。
ダンボール標準化の難しさ
このフィジカルインターネットを実現する上で、
「外装サイズの標準化」
がひとつの課題となる。外装サイズがバラバラではマテハン(マテリアルハンドリング。荷役や運搬、保管などに使用する各種機器)やロボットを効率的に使用したり、トラックの積載率を最大化させたりする際にさまざまな支障が生じる。
しかしながら、ダンボールサイズを規格化、標準化することは容易ではない。前述のとおり、外装サイズはなかの商品の大きさによって決まるものである。商品ひとつひとつのサイズは千差万別であり、食品だけ見た場合でもその種類は数百から数千に及ぶ。
外装サイズをいくつかの種類に統一することについては、
「総論賛成、各論反対」
となることは想像に難くない。ダンボールではなく、
・オリコン(折りたたみ式のプラスチックコンテナ)
・物流クレート(通い箱として使用されるプラスチック容器)
を使用することでサイズを統一化することも商品同士の隙間を増やすことにつながり、ごく限られた範囲でしか効果は出ないだろう。
現状では、ダンボールサイズの標準化にはまだ高い壁があるのだ。