中国は信用できないから「台湾有事」は起きる、という説は本当か? 冷静に歴史を振り返ってみた

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台湾有事を語る際によくいわれる「中国は信用できない」は本当か。歴史を冷静に振り返る。

中国の戦争哲学

中国と台湾(画像:写真AC)
中国と台湾(画像:写真AC)

 第二は、中国は大義名分を重視することである。相手国にスキがあるからといって戦争は仕掛けない。

 実際に無名の師はない。国際社会に説明できる戦争しかしていない。

 かの1979年の中越紛争でもそうである。

 もちろん褒められた戦争ではない。中国が開戦理由とした「ベトナムよるポルポト政権打倒」は非といいがたい。いまからすれば義挙である。

 ただ、冷戦の論理では中国の戦争は正当化できた。最初にソ連陣営についたベトナムが中国衛星国であったカンボジアに侵攻した。それについて中国がベトナムに反撃した形だからである。原因があって結果があったのだ。

 当時の日米も是認している。開戦前に中国から説明を受けたが反対はしなかった。以降の外交でも中国を援護した。

 中国は理屈が立たない戦争をしたわけではない。またベトナムがスキを見せたから中国が攻め込んだわけでもない。

 それからすれば台湾海峡でも軽率な武力行使はしない。「台湾がスキを見せれば武力回収」の見立ても誤りである。

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