アニメが好きすぎて「聖地」に移住ブーム! でも、地方取材多い私がイマイチ賛成できないワケ

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近年、自治体が「聖地移住」を推進する動きも出始めている。本当にうまく行くのか。

聖地巡礼からの移住ブーム

地方移住のイメージ(画像:写真AC)
地方移住のイメージ(画像:写真AC)

 移住そのものは、聖地巡礼が流行し始めた時代から散見された。2012(平成24)年から放送が始まったアニメ『ガールズ&パンツァー』では、舞台となった茨城県大洗町にファンが殺到、アニメによる町おこしの成功例と呼ばれた。ファンは早くも2013年に移住し始め、現在では100人近いといわれている。

 2020年以降の新型コロナウイルス感染拡大によるリモートワークの普及などもあり、地方移住自体に興味を持つ人も増えた。

 このように地方移住と聖地巡礼の双方に意欲が高まるなか、自治体が「聖地移住」を推進する動きも出始めている。2024年2月には、静岡県沼津市を舞台にしたアニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』のファンを対象にした移住相談会が開催され、全国から15組21人を集めている。

 聖地移住の実態統計はまだないが『京都新聞』3月13日付に掲載された、京都文教大地域協働研究教育センター連携研究員で、聖地移住を研究する千葉郁太郎氏の推計によると

「全国に少なくとも200~300人いる」

という。現在、聖地巡礼によって町おこしをしている地域は数え切れないほどあるため、聖地移住は地域活性化の新たな可能性を示しているといえるだろう。

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