青信号の「フライング秒数」 東京ドライバーはロンドンより5倍も速かった! 急ぎすぎの日本人、事故の本質を考える

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交通事故は他人や自分の命を奪う可能性があり、絶対に避けなければならない。交通事故を引き起こす要因について改めて学んでみよう。

交差点事故の心理

ドイツ・マンハイム(画像:写真AC)
ドイツ・マンハイム(画像:写真AC)

 また、明け方に限らず長時間の運転は事故を招く恐れがある。タクシードライバーを対象とした研究では、無事故のドライバーは事故を起こしたことのあるドライバーよりも決まった時間帯で休憩をする傾向があったという。売り上げなどにかかわらず、一定のペースで走ることで疲労が少なくなり、運転にもメリハリがつくと考えられる。

 高速道路で集中力を持って連続して運転できるのは2時間前後といわれており、ここでも一定の間隔で休憩を取ることが大切になる。

「急ぎたい」という心理も事故につながる。交差点では、黄色信号を赤になる前に通り抜けようとする車と、青信号になるのを見越してフライング気味に走りだす車が衝突事故を起こすことがある。

 日本人はヨーロッパ人との比較で「急ぎの心理」が強いともいわれ、青信号になる前に発車する車を観察した結果、

・ロンドン(英国):0.37秒
・シュトゥットガルト(ドイツ):1.27秒
・マンハイム(同):0.10秒
・東京:1.84秒(ロンドンの約5倍)
・大阪:4.92秒(同約13倍)

だったという。

 大阪については「本当か」と思うような結果でもあるが(なかには赤信号のうちに少しずつ交差点に侵入し、青信号に変わる前に左折を完了させてしまったドライバーもいたとか)、

「日本人に急ぎすぎの傾向がある」

のは間違いないようである。

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