ANA羽田2タミ「国際線増便」の光と影! 内際乗り継ぎ超向上も、逃れられぬ「人員不足」という現実問題
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ANAは、夏ダイヤの初日となる3月31日から、第2ターミナルの国際線の出発便数を16便から26便に増やす。その効果とは。
第2ターミナル、運用の柔軟性と課題
コロナ禍以前、筆者(戸崎肇、経済学者)は政府主催の羽田空港の将来を考える委員会の委員として、第2ターミナルの国際線エリアを見学する機会があり、壮大な空間と先進的な機能に魅了された。
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それがコロナ禍によって十分に稼働しなくなったことは、ターミナルを運営する日本空港ビルデングにとっても、ANAに私たち大きな損失だ。同時に、税金で建設された“公共資産”である空港を利用する私たちにとっても、利便性の低下という大きな問題である。
空港の稼働率が向上し、有効に活用されていることは大変喜ばしいことである。今後は、これまでの機会損失を取り戻すためにも、空港をもっと積極的に活用していかなければならない。
ただ、見学時に指摘された問題点として、例えば到着便の駐車場所が第2ターミナルと第3ターミナルの間で突然変更された場合、迎えに来た人が
「第2ターミナルと第3ターミナルの間で右往左往する」
ことがあった。この問題は今後も残るかもしれない。
また、国際線と国内線の待合スペースを需要に応じて互換性をもたせることで、スペースの有効活用につながるので、第2ターミナルでやってはどうかという提案もあった。実際、地方空港ではそうしているところもある。
この点については、国内線と国際線ではセキュリティー管理の厳しさに差があり、難しいとの指摘があった。今後、国際線の利用が増えれば、このような共用方式を模索する必要はなくなるだろうが、その点も含めて、第2ターミナルの施設がどのように柔軟に運用されていくのかが注目される。