ANA羽田2タミ「国際線増便」の光と影! 内際乗り継ぎ超向上も、逃れられぬ「人員不足」という現実問題

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ANAは、夏ダイヤの初日となる3月31日から、第2ターミナルの国際線の出発便数を16便から26便に増やす。その効果とは。

内際の乗り継ぎ、利便性向上

羽田空港(画像:写真AC)
羽田空港(画像:写真AC)

 ANAは、夏ダイヤの初日となる3月31日から、第2ターミナルの国際線の出発便数を16便から26便に増やす。これにより、羽田空港におけるANAの国際線の出発便は、第3ターミナルよりも第2ターミナルの方が多くなる(第2ターミナルが約6割)。

 これにより、第2ターミナルに就航するANAやそのグループ会社を利用して国際線に乗り継ぐ、あるいはその逆を行うなど、国内線と国際線の乗り継ぎ(総称して「内際の乗り継ぎ」と呼ぶ)がこれまで以上に便利になる。

 現在、国内線と国際線は、すでに第2ターミナルに乗り入れている国際線を除き、基本的に第1・第2ターミナルと第3ターミナルにわかれている。そのため、第2ターミナルに離着陸しない便に乗り継ぐ場合は、ターミナル間を循環する無料の専用乗り換えバスに乗るか、モノレールに乗る必要があった。

 どちらも時間はかからないが、慣れていない人にとってはやっかいであり、バスやモノレールに乗るのは面倒だ。それが同じ建物内であれば、乗り換えの負担は精神的にも肉体的にも軽減される。

 また、国際線旅客に対応するスペースの使い勝手も大幅に向上する。

・成田から羽田への航空会社のシフト
・コロナ禍後の旅行需要の回復/拡大

により、第3ターミナルの収容能力は限界に達しつつある。また、政治的な問題で回復が遅れていた訪日中国人需要も、本格的な成長基調に戻ることが予想される。こうしたなか、ANAが第2ターミナルに軸足を移し、第3ターミナルで国際線旅客の受け入れ余地を拡大する意義は大きい。

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