札幌市電の延伸断念 「採算悪」「用地買収難」という理由が極めて近視眼的なワケ

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2022年9月、札幌市はJR札幌駅方面への市電延伸構想を事実上断念した。直接の理由は採算と用地買収の難しさだ。しかし、これは本当に正しいのだろうか。

JR駅アクセス改善が全国的傾向

宇都宮ライトレール(画像:写真AC)
宇都宮ライトレール(画像:写真AC)

 こうしたことから、札幌LRTの会は2023年10月15日、札幌市内の北海学園大学豊平キャンパスにおいて、札幌都心交通再考フォーラムを開催。宇都宮ライトレールの中尾正俊常務らが登壇した。

 広島電鉄出身の宇都宮ライトレールの中尾正俊常務からは、「広島、宇都宮を踏まえた札幌への提言」として、「最近の路面電車は、JR駅へのアクセス改善に取り組んでいる傾向がある」ことに言及。アクセス改善に重要な三大要素は、

・歩かせない
・(雨などに)濡(ぬ)らさない
・待たさない

の三つで、広島ではJR駅前ビルの2階に路面電車を乗り入れる大胆な計画を実施中で2025年度には運用を開始する予定だという。

 さらに宇都宮ライトレールでは、JRの2次交通としての役割だけではなく、宇都宮市や芳賀(はが)町にとっては基幹公共交通としての役割を担っていることから、5か所の電停にトランジットセンターを整備し、自動車のパーク&ライド、バスやタクシー、自転車からの乗り継ぎを容易にしている。特に、自転車での利用者に対しては、全ての電停近くに屋根付きの自転車置き場を設けて、自転車が濡れないように配慮をしている。

 利用者は自然と利便性の高い手段を選択することになるため、宇都宮ライトレールの利便性が高まれば、その結果、1次交通であるJRだけでなく、宇都宮ライトレールに接続するバスなども利用者の増加が見込まれる。

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