F1業界は閉鎖的な「ムラ社会」 近年は売り上げ至上主義が支配、今後大丈夫なのか

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F1の今後を占う大きなトピックのひとつが、アンドレッティ・フォーミュラ・レーシングが11番目のチームとして参戦できるかどうかだ。

F1再挑戦に隠された意地

2023年の鈴鹿サーキットはコロナ明けということで大勢の観客が訪れた(画像:武田信晃)
2023年の鈴鹿サーキットはコロナ明けということで大勢の観客が訪れた(画像:武田信晃)

 米国の存在感が増す中で、FIAがアンドレッティ・フォーミュラ・レーシングを11番目のチームとして承認したのも理解できる。

 チームを率いるのはカートで42勝を挙げ、チャンピオンにもなったマイケル・アンドレッティだ。彼は1993年にF1に参戦したが、不本意なシーズンを送り、シーズン途中でF1を去った。彼がF1チームとしての成功を望むのは当然であり、彼なりの意地があるはずだ。

 そこでアンドレッティは価値向上をアピールするため、キャデラックを引き連れて2028年からパワーユニットを積むと発表した。これはビッグニュースで、各チームには2000万ドルが支払われるにもかかわらず、チームオーナーらは「F1に新たな価値をもたらさない」と判断したことになる。

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