新車が安く買えるのは「年度末」だけではない! 元ディーラー営業マンが実際に直面した高額値引きの実態とは

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クルマが安く買えるのは決算期だけではない。元ディーラー営業マンが実際に直面した高額値引きの実態とは。

好条件がそろう新車購入タイミング

自動車ディーラーのイメージ(画像:写真AC)
自動車ディーラーのイメージ(画像:写真AC)

 ここからは、筆者のディーラー勤務時代の体験談である。前ページで、決算期は「新車が安く買える時期」と書いたが、それ以外の時期でも決算期と同等かそれ以下の値引きで新車が売れた経験がある。以下にその時期とタイミングを紹介する。

●決算期の翌月
 当然のことだが、決算期はディーラーも営業マンも営業活動に忙殺される。しかし、決算が終わったからといって、翌月の月間目標がゼロになるわけではない。営業マンはすべての見込み客にアプローチして売り上げを刈り取ったため、“持ち駒”はほとんど残っていない。その残りから新車を買ってくれそうな顧客を見つけるのは至難の業である。

 そのため、決算期の翌月は、店舗や営業マンの目標は下げるものの、売り上げを伸ばさなければならない。新車を買いたい人は、この“隙間”に入って商談するのもひとつの手だ。決算期の翌月は、土日でもディーラーは閑古鳥が鳴く。営業マンは、新車を求めて来店した顧客に即決してもらおうと、あの手この手を繰り出す。つまり、好条件が出やすいケースが多いのだ。

●日曜日の夕方
 新車ディーラーは毎週のようにフェア(展示会)を開催している。新車がデビューしていればデビューフェアを開催するし、デビューしていなくても何かのイベントに絡めてフェアを開催する。ディーラーは店舗ごとに月間販売目標を設定し、それを達成するために新車販売を推進するが、実際には販売台数は週単位でチェックされている。

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