熊本空港アクセス鉄道 「所要時間短縮」は本当に新観光ルート形成につながるのか?

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熊本県は、JR豊肥本線と熊本空港を結ぶ阿蘇くまもと空港アクセス鉄道(仮称)の環境影響調査を進めている。果たして、所要時間の短縮は、新たな観光ルートの形成につながるのだろうか。

熊本駅~空港結ぶ新観光ルート形成

JR豊肥本線(画像:写真AC)
JR豊肥本線(画像:写真AC)

 熊本県は、JR豊肥(ほうひ)本線と熊本空港を結ぶ阿蘇くまもと空港アクセス鉄道(仮称)の環境影響調査を進めている。

 整備路線は、肥後大津駅を起点とし、熊本空港を終点とする延長6.8km。既存の肥後大津駅のほか、熊本空港付近に新駅を設置する計画だ。2026年度中に着工し、2034年度の開業を目指しており、新たな観光ルートを形成することが期待されている。計画が実現すれば、JR熊本駅と熊本空港間の所要時間が現在の約60分から

「約40分」

に短縮される。

 空港アクセス鉄道の整備調査では、この10年間で熊本空港を取り巻く環境が大きく変化したことが着目されている。具体的には、民間企業による空港運営事業の開始と新ターミナルビル建設などにおける

・空港利用者
・航空機の乗降客数や着陸回数
・空港周辺地域の人口
・外国人宿泊客

の増加などが挙げられる。

 県は、利用者の利便性向上、事業の早期実現性などの観点から総合的に検討した結果、定時性や速達性、大量輸送に優れ、事業費を相対的に低く抑えることができる「鉄道延伸」が最も効果的で、より早期に実現できる可能性が高いと判断した。

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