迷走続けるサイドミラー! 行き着く先は結局「ミラーレス」なのか

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1983年に規制が撤廃されると、ドアミラーを装備した日本車が登場した。その後、ドアミラーは日本独自のガラパゴス的進化を遂げた。本稿では、そんなサイドミラーの進化の歴史をひもといてみたい。

最新鋭のドアミラーが登場

デジタルアウターミラー(画像:トヨタ自動車)
デジタルアウターミラー(画像:トヨタ自動車)

 2018年、ついに最新鋭のドアミラー搭載車が登場する。ドアミラーレス車だ。進化を続けるドアミラーがついに自己否定した。正確には、レクサスESにデジタルアウターミラーが搭載されたのだ。

 従来のドアミラーの代わりにデジタルカメラを搭載し、後方視界を車内のモニターに映し出すというものだ。文字通りミラーがなくなったからミラーレスである。2016年道路運送車両の保安基準改定により、日本ではデジタル式サイドミラーが解禁された。

 デジタルアウターミラーのメリットについて、トヨタの公式ウェブサイトでは

「右左折時や後退時の死角を低減し、視線移動を抑えることで、安全運転を支援します」

と説明されている。小型カメラを使用することで、サイドミラーユニット自体を小型化し、死角やミラー確認時の視線移動を軽減している。

 また、カメラの性能も向上させ、夜間などでも「ノイズ感の少ないクリアな映像を実現する」ようにしたという。2020年発売の「ホンダe」にもデジタルアウターミラーが採用されている。公式ウェブサイトに掲載されたユーザーの声には、

「デジタルミラーは雨の日や夜はかなり見やすい」
「ミラー代わりのカメラ映像はすっごく綺麗で、ドアミラーより見やすい」

などが寄せられている。

 新しいデジタルアウターミラーに死角はなさそうだが、今後デジタルアウターミラーが市場を席巻する日は来るのだろうか。

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