「新型クラウン」の成否は、日本の未来を占う“真のベンチマーク”である

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筆者は新型クラウンの世界的な成否こそが、今後の日本の産業力と発信力を示す真のベンチマークになると考えているという。いったいなぜか。

新型クラウンが切り開く未知の市場

2023年11月に発売されたセダンの新型クラウン(画像:トヨタ自動車)
2023年11月に発売されたセダンの新型クラウン(画像:トヨタ自動車)

 このふたつの「象徴」の歴史は、戦後日本の高度成長期と見事に重なる。

 そして、コロナ禍を経て時代が急速に変化するなか、少子高齢化が進む日本市場においても変化は避けられない。大きな参入障壁となっていた日本語の自動翻訳も人工知能(AI)によって飛躍的に進歩し、海外との垣根はどんどん取り払われていくだろう。

 つまり、

・世界に通用する
・海外で愛される

という目標を掲げることが、日本での成功の可能性を高めるカギとなっているのではないか。

 2023年、新型クラウンはすでにスポーツやセダンなど、これまでにないラインアップの拡充を始めている。2024年はエステートのデリバリーも始まる。これも海外市場を重視するトヨタだからこそ実現した、前例のない展開である。

 トヨタの乾坤一擲(けんこんいってき)、新型クラウンの世界的な成否こそが、今後の日本の産業力と発信力を示す真のベンチマークになると筆者は考えている。

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