EVの未来は明るい! 自動車ユーザー2万人調査でわかった、ネット“フルボッコ状態”とは異なる意外な結果とは

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リブコンサルティングが12月、「自動車ユーザー2万人WEBアンケート調査結果」を発表した。その結果は、日本の自動車ユーザーにおけるEVに対する意見の多様性を浮き彫りにしている。

EV普及の未来

EV(画像:写真AC)
EV(画像:写真AC)

 とりわけ、情報端末や各種ウェブサービスの移り変わりの早さを常識として育ってきた若い世代の存在は、EVの普及を後押しすることになりそうだ。

 EVシフトは世代交代とともに加速するだろう。環境意識の高まりや政策・補助金による支援もシフトを後押ししている。EVにはまだ技術的な不安がある。しかし、その情報、特に経済的なメリットが知られるようになれば、普及は加速する。いずれは世代や地域を問わず

「新車を買うならEVが当たり前」

という新しい意識が生まれるだろう。かつての普通車はマニュアル車が標準であり、オートマ車が普及してもマニュアル車は共存し続けると考えられていた。しかし、アシスト機能などの技術開発により、現在ではオートマ車が市場を席巻しており、マニュアル車は限られた用途でしか残っていない。EVでもガソリン車でも同じことが起こるだろう。

 特に、情報端末や各種ウェブサービスの移り変わりの早さを常識として育った若い世代は、EVの普及を後押しすることになりそうだ。

 あとは、多くの人にヤフーニュースでコメントをもらった前回の記事「「EV」が日本で普及しない超シンプルな理由 航続距離? 充電インフラ? いやいや違います」(2023年12月20日配信)でマクロ的な視点から指摘したように、車両価格の壁を乗り越えることである。国税庁の最新データによると、日本人の平均年収は458万円なのである。

 これは別稿に譲るが、中国がEV大国になった理由はやはり「安さ」にある。かつて中国では、販売価格2万元(現在のレートで約36万円)のEVが話題となった。これは極端な例かもしれないが、EVは安さを武器に中国で成功した。

 普及に対応するため、充電インフラの整備も目覚ましい。中国充電連合によると、2023年10月時点、中国における充電インフラ(スタンド)の累積数は795万4000基と推定されている。これは前年比68.9%の増加であり、急速なEV対応が進んでいることがわかる。さらに11月には、さらに約10万台増加したことを発表している。

 それはそうと、2019年に発売された新書『ネットは社会を分断しない』(KADOKAWA)によると、10万人大規模調査の結果、

・ネット上で過激化しているのは「高齢者」
・ネット上の投稿の約半数は「0.23%」の人が書き込んでいる(435人に1人)
・ネット上で接する論客の約4割は、自分と反対の政治傾向の人

ということが判明しているという。ということは、ネットの“EVフルボッコ”はごくごく一部の人による過激行為だったのかもしれない。

 EVの未来はむしろ明るい?

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