日本はなぜ「自転車専用レーン」の整備が遅れているのか? そもそも利用者が少ない根本原因も考える

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新型コロナウイルス以降、自転車の利用は増加しているが、専用レーンの整備が進んでいない。その理由は何か。

自転車事故と安全教育の急務

自転車専用レーンを走る自転車(画像:写真AC)
自転車専用レーンを走る自転車(画像:写真AC)

 前述の「市民意識とのギャップ」いう点では、最大の問題は自転車の安全意識の欠如だろう。自転車の危険性が認識されていないため、専用レーンの必要性も認識されていない。これは、自転車利用環境を改善する上で重要な障害となっている。

 例えば、東京都は2020年4月から、自転車利用中の対人賠償事故に対する保険加入を条例で義務化した。しかし、2022年度の調査では加入率は上昇しているものの、62.8%にとどまっている。

 都内の自転車約830万台のうち、約330万台が危険な無保険状態なのだ。自転車も自動車と同じように危険だという認識が共有されなければ、専用レーンの整備は進まない。

 つまり、今必要なのは、自治体や学校、職場における自転車安全教育の充実であり、事故を未然に防ぐための意識改革なのだ。また、自転車道の必要性を啓発するための広報活動や実証実験も求められている。

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