東京駅の丸の内駅前広場に、昭和中期まで「ガソリンスタンド」があった!

キーワード :
, , ,
東京駅丸の内駅前広場は、今では整然とした美しい広場だが、実は意外な過去があった。かつて、この広場の一番目立つ場所にガソリンスタンドがあったのだ。

仕組まれた土地問題

東京駅丸の内駅前広場(画像:写真AC)
東京駅丸の内駅前広場(画像:写真AC)

 鈴木仙八は戦前は東京府議会議員、戦後は自民党に入り衆議院議員となった。吉田内閣では建設政務次官にまでなった。

 当時の『都政新報』は独特の書き方をしているが、要するに立ち退き料目的の衆議院議員による仕組まれたものだった。残念ながら、これがどのように解決されたのか、資料は見つかっていない。

 このように、かつての日本では、公共用地が個人や私企業に気軽に貸し出され、後々問題になることが多かった。これらの珍事は、戦後の日本が急速な経済成長と都市開発を遂げる一方で、土地利用に関する長期的な計画と戦略の欠如を露呈したことを示している。

 今日、私たちがこの過去の事例から学ぶべき教訓は明らかである。都市開発における土地利用計画は、短期的な利益にとどまらず、

「長期的な視点に立つ必要がある」

ということだ。とりわけ、都市計画における土地利用の決定は、法的に明確で公正かつ透明であるべきであり、それが健全な都市開発の基本であることを常に意識しなければならない。

全てのコメントを見る