ネットで嫌われる「撮り鉄」 海外でも日本のように問題視される存在なのか?

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欧州では日本のように撮り鉄が問題視されるような事件が起こっているのだろうか。

“撮り鉄”イメージ、報道とのギャップ

撮影をしていて手前に割り込まれることは多いが、けんかのような大きなトラブルは見かけたことがない(画像:橋爪智之)
撮影をしていて手前に割り込まれることは多いが、けんかのような大きなトラブルは見かけたことがない(画像:橋爪智之)

 相変わらずトラブルの話題が後を絶たない、いわゆる“撮り鉄”問題だ。

 駅構内のプラットホームでは、大声で騒いだり電車を待っている人に対して暴言を吐いたり、一歩駅から外へ出れば私有地への不法侵入や草木の伐採、果ては線路内への立ち入りで列車は緊急停止……と、その傍若無人な振る舞いは枚挙にいとまがない。

 とはいえ、確かにこのようなトラブルがあったことは事実だが、では撮り鉄と称するファンは本当にそんな非常識な人間ばかりだろうか。今夏、日本の駅でその様子をうかがってみたが、そこに訪れていた若者たちは、SNSやテレビのニュースで取り上げられるような非常識な振る舞いをする人たちとは違って、きちんとルールを守って撮影していた。

 報道されているような非常識な人たちを擁護する気は決してないが、
「撮り鉄 = 悪」

という図式でひとくくりにする風潮には少々疑問を感じる。全体の一部分だけを切り取って、大げさに面白おかしく報道する日本のマスコミのわなに、視聴者も撮り鉄もまんまと引っ掛かってしまったようにも見える。

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