交通ルールをきちんと守っている子どもを「交通事故」から守るにはどうしたらいいのか?

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子どもの交通事故が後を絶たない。特に、ルールを守っているにもかかわらず子どもが死傷する事故については、ニュースなどで報道されるたびに自動運転システムの導入を求める声がSNSなどで上がっている。

親の存在と交通安全

親と通学する子どものイメージ(画像:写真AC)
親と通学する子どものイメージ(画像:写真AC)

 自動運転システムの普及を待つ間にも、子どもたちは成長していく。子どもたちを取り巻く環境を考えると、技術の進歩だけに期待するのではなく、交通安全に対する意識を高めていくことが、事故防止につながる。

 特に子どもが学校に通い始めると、親から離れて行動することが多くなり、事故の発生が身近になり、ひとごとではなくなる。警察庁交通局の「令和4年における交通事故の発生状況について」によると、歩行中の死傷事故に巻き込まれた小学生の約4割が登下校中だった。

 学年別では、小学校1年の死者重傷者111人のうち74人が歩行中の死傷事故であり、学年が上がるにつれて歩行中や自転車乗車中に事故に巻き込まれる人が増える傾向にある。

 発生時刻では朝6時から7時台が歩行中の事故が33件、14時から15時台になると歩行中が118件、自転車乗用中が67件、16時から17時台になると歩行中102件、自転車乗用中が85件と、下校時や放課後の発生件数が増加傾向にある。

 朝は親が子どもと一緒に歩くことが多く、事故防止につながる。しかし、下校時間や放課後は親の目がなくなり、子どもたちだけで道を歩くことになるため、子どもたち自身の交通安全に対する意識の高さに左右される。

 低学年の児童の場合、信号が青になったとたんに飛び出すことも珍しくない。また、ルールを守っていても、信号が黄色から赤に変わる間でも平気で走ってくる車もある。そのため、保護者にそのような車がいることを伝え、子どもが把握している場合は、横断歩道を渡る前に左右を確認する意識が必要だ。

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