九州北部の経済発展を阻害? 「福岡空港の大混雑」という直視すべき現実

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福岡空港は市街地に隣接しており、アクセスは便利だが、運営上の制約も大きい。特に、騒音問題を避けるために運用時間が午前7時から22時までと制限されていることが、しばしば欠点として挙げられる。この制限により、出発遅延や門限を過ぎると飛行機が引き返すなどの問題が頻発している。

新幹線と地域経済

概要ルート図(画像:国土交通省)
概要ルート図(画像:国土交通省)

 確かに、北九州空港と佐賀空港を新幹線で結ぶことは、福岡空港の混雑緩和には有効な手段である。

 しかし、新たな与党案でも、佐賀県が拒否している理由を解消することはできていない。なにより、地域で、新幹線の経済効果に懐疑的な見方が強い。

 福岡空港の混雑緩和のために北九州空港と佐賀空港を利活用するという方針は、ともすれば

「福岡市が一方的に利益を得る」

だけになる。各地域の経済発展への寄与を示すことができなければ、その実現は難しいと考えられる。

 三つの空港の連携で、九州北部が総体的に利益を得られる具体的な提案は欠かせない。

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