自動車ディーラーはぶっちゃけ「水素自動車」をどう考えているのか? 営業マンが積極的に勧めないかもしれない理由とは

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10代の4割以上が「水素社会」を身近に感じている。そんななか、元自動車ディーラーが水素自動車の今後について考える。

水素の印象と人気

水素社会に関する調査の結果(画像:UCC上島珈琲)
水素社会に関する調査の結果(画像:UCC上島珈琲)

 では、早速アンケートの結果を見てみよう。調査対象は日本在住の15~69歳で、有効回答者4129人だ。

「あなたは「水素」について、どんなイメージをもっていますか」という質問に対しては、

・次世代のエネルギーである
・環境にやさしい
・爆発/炎上しやすい

という回答が上位を占めた。水素は環境に優しい次世代エネルギーとして知られる一方で、取り扱いが危険なエネルギーというイメージがあることがわかる。確かに水素はその性質上、取り扱いには注意が必要であり、世間が持っているイメージどおりといえる。

 さて、今回の調査結果について、30~40代の女性がどのように回答したのか、大きく焦点を絞って見てみよう。全体的にエネルギー関係、危険なイメージとして捉えられていた。

 この年代の女性からの回答は、2位が「次世代のエネルギーである」だったが、1位は「美容に良い」、3位は「健康に良い」というイメージが強かった。

 美容業界では「水素水」など水素を多く含む商品が多く販売されていることや、高濃度の水素を吸入して血行や代謝をよくするなどの美容法が注目されていることが主な理由と考えられる。美容や健康への意識が高まる30~40代女性は、水素が自分に与える影響が大きいというイメージが強いのかもしれない。

水素社会を身近に感じる年代

水素社会に関する調査の結果(画像:UCC上島珈琲)
水素社会に関する調査の結果(画像:UCC上島珈琲)

 サステナビリティ(持続可能性)という言葉がよく聞かれる昨今、水素社会という言葉も関連用語として認知されつつある。しかし、この分野における水素社会という言葉の認知度は、全体で

「3割弱」

と低いことがわかった。今回の調査では、水素社会への親近感を年代別に尋ねているので、こちらも確認してみよう。

 水素社会について「とても身近に感じる」「やや身近に感じる」と回答した人は全体の25.2%とあまり高くないが、年代別に見ると

・10代:42.5%
・20代:33.6%

と若い世代ほど高い傾向にある。次いで60代の23.9%で、以降は30代、40代、50代と続く。

 若い世代の比率が高いのは、学校などでそのような教育が行われ、数字が上がっているからだと推測される。

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