自動車ディーラーはぶっちゃけ「水素自動車」をどう考えているのか? 営業マンが積極的に勧めないかもしれない理由とは

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10代の4割以上が「水素社会」を身近に感じている。そんななか、元自動車ディーラーが水素自動車の今後について考える。

クリーンな水素

水素ステーション(画像:写真AC)
水素ステーション(画像:写真AC)

 皆さんは「水素」にどのようなイメージを持っているだろうか。小中学校の実験で使った(作った)ことだったり、最近では次世代エネルギーとして思い出したりするかもしれない。

 このたび、UCC上島珈琲(兵庫県神戸市)がアースハックス(東京都渋谷区)と共同で、水素社会に対する意識を調査したところ、男女で意外な違いがあることがわかったという。本稿ではその結果を振り返りながら、水素が自動車業界に与える大きな影響について考えてみたい。

 私たち人間は、物を動かしたりエネルギーを生産したりするために、たくさんの燃料を使っている。その燃料が石油、いわゆる化石燃料である。

 ご存じのとおり、化石燃料は燃やすと熱エネルギーを生み出すが、その代わりに二酸化炭素(CO2)を発生させる。二酸化炭素は地球温暖化の原因といわれ、世界的に削減運動が起こっている。

 一方、水素は化石燃料に比べて非常にクリーンだ。水の化学記号はH2Oで、分解すると水素と酸素しか発生しない。分解された水素を燃やすことでエネルギーが発生し、燃やされた水素は空気中の酸素と反応して水になる。

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