県庁所在地なのに「JR松山駅」がしょぼすぎるワケ 高架化で汚名返上なるか?

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愛媛県松山市のJR松山駅が2024年秋、生まれ変わる。予讃線の高架化にともない、建て替えられるためで、四国の県庁所在地で「最もしょぼい」とやゆされてきた汚名返上となるか。

本当の中心駅は伊予鉄の松山市駅

松山市の中心駅となっている伊予鉄道の松山市駅(画像:高田泰)
松山市の中心駅となっている伊予鉄道の松山市駅(画像:高田泰)

 松山市の人口は約50万人。高松市の約41万人、高知市の約32万人、徳島市の約25万人を抑え、四国で最も人口が多い。ところが、JR四国がまとめた2022年度の1日当たりの乗車人員をみると、松山駅は5502人で第3位。高知駅の4378人を上回ったものの、高松駅の1万925人、徳島駅の6322人に後れを取っている。

 松山駅の利用が伸びないのは、約1.5km離れた松山市湊町にある伊予鉄道の松山市駅が市内交通の中心駅になっているからだ。旧国鉄が松山駅まで延伸してきた1927年、現在の松山市駅を中心に伊予鉄道の鉄道網があり、伊予鉄道を中心とした街づくりが進んでいた。

 松山市が市中心部への旧国鉄路線進出に難色を示した結果、松山駅は市街地の辺境部に置かれた。今も松山市の中心市街地は松山市駅とその東にある松山銀天街、大街道周辺。松山駅前に大した商業施設がないのに対し、松山市駅周辺には百貨店のいよてつ高島屋や商業ビルが集積している。

 松山市駅は高浜線など郊外線と呼ばれる伊予鉄道の鉄道路線、松山市内線と呼ばれる路面電車、路線バスが集まっている。1日乗車人員は2021年度で松山駅の約1.5倍。これに対し、松山駅は長距離路線限定の中心駅と位置づけられ、東口しかないことから、駅の西側は開発から取り残されてしまった。

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