ライドシェア反対派が主張する「タクシーは安全」は本当か

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一般ドライバーが自家用車で乗客を運ぶ日本版ライドシェアが4月から解禁される。ライドシェアをめぐる議論は社会全体を巻き込み、賛否両論が交わされている。この賛否両論について検討する材料は十分すぎるほどある。

「情報の非対称性」の問題

タクシー(画像:写真AC)
タクシー(画像:写真AC)

 このような問題は、モビリティに限らず、商品やサービスなどがやり取りされる場では必ず生まれる

「情報の非対称性」

の問題である。

 情報が非対称のままだと、消費者は怖くて取引に参加できない。取引を活性化させるためには情報の非対称性を解消する“仕掛け”を用意する必要があるのだ。

 タクシー会社もライドシェアも、このような情報の非対称性を解消する仕掛けであるといえる。タクシーのユーザーは、ドライバーが

・タクシー会社に所属していて管理されている
・犯罪を起こせばクビになる

ことなどがわかる。ライドシェアのユーザーは、システムに残されたレイティングや口コミから、そのドライバーが

・他のユーザーにどう評価されているのか

がわかる。そしてこれらの情報に基づいて、サービスを利用するかしないか判断ができるのだ。

品質保証を行う基準

20~60代男女のビジネスパーソン423人のライドシェアに関する調査(画像:ナイル)
20~60代男女のビジネスパーソン423人のライドシェアに関する調査(画像:ナイル)

 このような情報の非対称性を解消する仕掛けは、品質を保証する機能も果たしている。タクシー型の品質保証は、景気や需給バランスの影響を受けずに、決められた基準にしたがって

「監視と強制」

による品質保証を行う。

 一方、ライドシェア型の品質保証は

「相互評価と信頼」

による品質保証なので、保証される品質は相対的で流動的になりがちである。

 タクシー型の品質保証は一定品質を保てる利点はあるが、このやり方はドライバーにとっては少し窮屈なのかもしれない。ライドシェア導入の議論は、こういった

「窮屈な環境に適応しない潜在的なドライバーの発掘」

を狙ったものでもあり、タクシー型の品質保証はドライバー不足時代にはなじまない可能性がある。

 ライドシェア型の品質保証にも欠点がある。ドライバーが余っていれば、淘汰圧によって優良ドライバーだけが生き残っていく。しかし、ドライバーが不足していれば、少々質の悪いドライバーでも生き残れる余地が生まれてしまう。「ドライバー不足」という強敵の前では、いずれのやり方も完璧ではないのだ。

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