タクシー運転手を食い物にする「タクシー会社」 低賃金&人員不足はその結果に過ぎない そもそもメーター料金制度が時代遅れだ

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10月23日、岸田首相が臨時国会の所信表明演説でライドシェアに言及したことで、推進派、反対派双方の議論が白熱している。議論がどちらに落ち着くかは未知数だ。しかし決定的に議論から抜けていることがある。

メーター料金制度が時代遅れ

ライドシェアのイメージ(画像:写真AC)
ライドシェアのイメージ(画像:写真AC)

 海外でライドシェアを歓迎する意見のなかに、

「メーター料金制度への不満」

がある。

 現行のメーター料金制度は、実際に現地に到着するまで料金がわからないのだ。渋滞にはまって、少しも動いていないのにメーターだけ上がり続けて、「いったいいくらになるの」と不安を感じたこともあるだろう。

 透明性がより求められる現代にもかかわらず、メーター料金制度は不明瞭会計そのものといわざるを得ない。さらには、このメーター料金制度が、“遠回り”といった不正の温床にもなってきた。

 タクシー料金は、確かに以前より弾力性を有してきたが、それでも利用者は、

・初乗り運賃
・距離制運賃

でしか比較できない。

 鉄道、バス、飛行機など他の公共交通機関を見渡しても、あらかじめ目的地までの運賃が決まっており、提示額により利用する交通手段なり、運行会社を比較できるのである。いかに、現行のタクシーの運賃制度が、時代遅れなのかがわかる。

 ドイツでは、2023年10月からミュンヘンなど一部の都市で、ウーバーアプリを介したタクシーの固定料金制が導入された。インターネットのコメントを読むと、やはり遠回りをするタクシードライバーや不透明な運賃を回避できる点が評価されている。ライドシェアの是非はひとまず置いておいても、

「メーター料金制度を改める余地」

はあるのかもしれない。

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