クルマ購入時、ディーラーがやたらと「分割払い」を勧めてくる理由
車を現金一括払いで買おうとディーラーに行くと、営業マンから分割払いを勧められることがある。「手元に現金を残しておいた方が安心です」という殺し文句だが、ファイナンシャルプランナーのように裏付けされた根拠に基づいているわけではない。では、なぜ彼らは顧客に分割払いでクルマを買わせたがるのか。
定期的にクルマを売れる
最近流行の残クレもそうだが、期間の定めのある個人リースでクルマを売った場合、必ずリース終了時にクルマを買い替えなければならない時期が来る。
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現金や一般的なローンで販売した場合、そのタイミングは7年以上になることもあるが、残クレやリースの場合、買い替え時期は通常5年。そのため、新車の営業マンも無理なく買い替え(乗り換え)にアプローチしやすいし、クルマを買って乗っているユーザーを知っているので商談にも入りやすい。
また、ユーザーから回収したクルマを中古車として再販することで、新たな利益を生み出しやすいのも残クレやリースのメリットだ。
契約数の目標がある
ローンやリースの契約数が営業マン個人に明確に割り振られていなくても、ディーラーを運営する会社には、原則として契約数の目標(ノルマ)がある。
そのため、店舗ごとに目標数値が割り振られ、結果的にノルマのような形になってしまうことがある。
つまり、商談の過程で、担当顧客が現金払いを希望していても、残クレやリース購入のシミュレーションを提示し、顧客に勧めることになる。
裏技的な支払い方法になるが、「ローン3回払い」という形で関係を求めてくる可能性もある。店側からすれば、何回払いでもローン申し込み実績になるからだ。
もしそのような申し出を受けたら、支払う金利を割り引いてもらうことを忘れずに。なぜなら、その提案をうのみにして契約してしまうと、数千円~1万円ほど出費がかさむことになりかねないのだ。