日本版SUVの原点? トヨタ「ハイラックスサーフ」の衝撃、万能“デートカー”に昇格した熱き時代とは【連載】90’s ノスタルジア・オン・ホイールズ(3)

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1990年代は、バブル崩壊後も未来への夢と希望に満ち、国内の自動車産業も活況を呈していた。本連載では、当時のクルマ文化を探るとともに、興奮を読者に甦らせる。

ハイラックスサーフの登場

2代目ハイラックスサーフ(画像:トヨタ自動車)
2代目ハイラックスサーフ(画像:トヨタ自動車)

 そうしたなか、1983(昭和58)年の秋に翌1984年型のニューモデルとして登場したのがトヨタの

「ハイラックスサーフ」

だった。

 ハイラックス4WDのシャシーをベースに、ピックアップの後部に繊維強化プラスチック(FRP)キャノピーをマウントするカタチでのボディを架装。ルックスは既述したフォード・ブロンコやシボレー・ブレーザーを小型化したようなモデルだった。

 ハイラックスサーフは1985年から1986年にかけて、前輪の独立懸架化や5ナンバーモデルの投入などの大掛かりなマイナーチェンジを実施。この頃からレジャービークルとしての人気が一層高まってくることとなった。

 ハイラックスサーフの存在は、程なくして他メーカーのラインアップにも影響を及ぼすこととなった。特に日産がダットサン4WDのシャシーにアメリカンテイストのクローズドボディをマウントしたテラノを1986年から投入すると、市場では両者が競うように販売台数を重ねて行くこととなった。

 両者の販売台数については全く同時期での数字がないため一概には比較評価できない。参考までに1989(平成元)年から1995年まで販売された2代目ハイラックスサーフが

「約31万台」

対して1986年から1995年まで販売された初代テラノが

「約14万台」

といわれている。

 ハイラックスサーフとテラノは、ワゴンボディの4WDモデルとしては先行していたランドクルーザーや日産サファリの5ドアモデルより軽快、かつコンパクトピックアップベースゆえの扱いやすさを高く評価された。

 特に1990年前後のバブル期のレジャーブームにおいては、そのスタイルのよさゆえに若者が真っ先に欲しがるクルマとなっていった。別に4WDは絶対に必要な条件ではなかった。だが「カッコよい方がよい」というシンプルな動機とともに、ある意味バブルを象徴するムダを最大限に具現化した1台でもあった。

 ちなみにこれらは日本固有のことではなく、米国などでも4WDのピックアップと並んでその人気を高めていった。そうした海外での人気を含めてのヒットだったというわけである。

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