「小型機」世界的な需要増 日本の国内線はどうなるのか?

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世界的に脱炭素化への取り組みが進められるなか、航空業界もSAFの使用や燃費効率の高い航空機へのシフトを通じて脱炭素化に取り組んでいる。この一環として、小型機への需要が高まっている。

地域発展とリージョナルエアライン

アイベックスエアラインズのウェブサイト(画像:アイベックスエアラインズ)
アイベックスエアラインズのウェブサイト(画像:アイベックスエアラインズ)

 日本では、南西諸島を結ぶ路線や北海道内の路線でリージョナルエアラインが活躍している。本州にも地方空港を結ぶリージョナルエアラインが存在する。

 東京一極集中を是正し、地方を創生するためには、地方航空の存在は不可欠である。また、地方空港の滑走路の短さを考えれば、小型機が活躍する機会は多いが、日本ではまだリージョナルエアラインの認知度は低い。

 この状況を打開するため、コロナ禍後の2020年12月に国内リージョナルエアライン4社がリージョナル航空協議会を設立した。参加会社は、フジドリームエアラインズ、アイベックスエアラインズ、ANA傘下のANAウイングス、JAL傘下のJ-AIRである。

 協議会の活動を通じて、リージョナルエアラインの認知度を高め、地域発展における役割を理解することが期待されている。

資金調達の課題

バニラエアのかつてのウェブサイト(画像:ピーチアビエーション)
バニラエアのかつてのウェブサイト(画像:ピーチアビエーション)

 日本には、リージョナルエアラインが活躍できる空港が地方にある。ここ数年だけでも、いくつかの企業が設立を口にしたが、まだ実現には至っていない。

 奄美空港は、2014年にLCCのバニラエア(現在はピーチアビエーションに吸収合併)が成田空港に就航するまで、ほぼJAL系の航空会社しか就航していなかった。その後、スカイマークも就航を開始し、奄美大島をより安く訪れやすくなった。特にバニラエアは、奄美大島の経済を豊かにするために大いに貢献した。

 奄美空港活用の成功を受け、2016年には関西空港への就航を目指す新会社「エア奄美」が設立され、2019年からの就航を目指していたが、資金調達ができず、結局就航には至らなかった。

 新潟空港には現在、ピーチアビエーションの関西空港線が就航している。LCC就航により、関西からのアクセスがあまり良くなかった新潟県に若者が訪れるようになり、経済効果があったとされている。

 新潟空港をもっと活用しようと、北海道の丘珠空港線に就航するトキエアが設立された。トキエアは2023年6月に就航する予定だったが、就航は延期された。エア奄美と同様、資金繰りの問題が原因だ。

 リージョナルエアラインは事業規模が小さく、採算性への懸念から就航に必要な資金を十分に調達できていない。地方創生におけるリージョナルエアラインの役割は、もっと理解される必要がある。

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