新幹線「喫煙ルーム」廃止 非喫煙者の私が感じた猛烈な「違和感」 正しい企業対応の裏に潜む“無思考社会”への懸念とは
JR各社は、2024年春をめどに新幹線車内の喫煙ルームを廃止し、全面禁煙にする方針を発表した。この決定により、東海道・山陽・九州新幹線の全列車が対象となり、車内で紫煙をくゆらせる光景はついに見納めとなる。
選択の自由侵害

一方で、医療関係者からは、この決定を機に、禁煙外来を進める声もある。確かに、健康面を考えれば、喫煙は避けるべきであるとの声が多い。しかし、非喫煙者から見れば、こうした一方的な禁煙推進のムードには一抹の違和感を感じることもある。
2008(平成20)年、のぞみに全席禁煙のN700系が登場し、喫煙ルームが設置された。その後、煙に巻かれた喫煙車は消えていった。
JRは喫煙ルームの廃止後、そのスペースに非常用の飲料水を置くとした。これは乗客の安全に配慮したJR各社の新たな取り組みである。この点において、廃止は社会の変化と社会の重要な側面の変容を示すものと見ることができる。
しかし、すべてが歓迎されているわけではない。SNS上では、喫煙者からJRの決定に落胆の声が上がっている。しかし、それを伝える声のトーンはなかば諦めに近く、強く反対する声は少ない。非喫煙者からは喫煙者への罵倒のような言葉も並ぶ。
一方、この決定を機に禁煙を勧める医療関係者の声もある。確かに、健康上の観点から喫煙は避けるべきだという声は多い。
喫煙は確かに健康へのリスクと考えられている。しかし、それを承知で、リラックスするため、ストレス解消のため、あるいは社交の一環として喫煙を選ぶ人もいる。
喫煙者がこれまで利用してきた場所が次々と制限され、自分の意思ではなく、
・周囲の圧力
・社会のムード
によって「喫煙は悪だ」「喫煙は迷惑だ」と思い込まされることは、個人の選択の自由を奪うものである。
非喫煙者のなかには、タバコの煙そのものを許せない人もいる。とはいえ、煙が外に漏れることもない新幹線の喫煙ルームに廃止を求める人はまずいないだろう。