JAFとトヨタが共同開発「移動式給水素トラック」 未来に向けた水素の潜在能力を解放できるか
JAFは、8月にツインリンクもてぎ(栃木県茂木町)で開催されたスーパー耐久第5戦でトヨタ自動車と共同開発した水素補給機能を搭載した新しいサービスカーを公開した。
FCVの普及課題

一方、水素補給サービスカーの存在に最も依存するFCVの普及が一向に進まないのは、正直なところ、EVに対するFCV導入のメリットがまだ限定的だからだ。
しかし、FCVにはメカニズム的なメリットがある。まず、FCVは内燃機関と同様、燃料となる水素の量を物理的に確認できるという意味で、EVよりも路上での安心感が高い。また、災害時の電力供給源としてもEVより優れている。普及を妨げている課題は、多くの人が認識しているように、水素補給インフラの不足である。
しかし、水素がFCVの燃料としてだけでなく、内燃機関の燃料としても積極的に利用されるようになれば、この状況は変わるだろう。水素を燃料とする内燃機関は、水と微量の窒素酸化物しか排出しない。つまり、カーボンニュートラルという観点からは完璧な燃料なのだ。現在の最大の課題は、水素の製造方法が化石燃料からの分離に頼らざるを得ないことである。
将来、この部分が海水の電気分解を主体とするようになれば、資源量はほぼ無尽蔵になる。また、電気分解に必要な電力も自然由来のものにすれば、完全な再生可能エネルギー社会が完成する。
もちろん、現在のところ、これらの目標が実現する見込みはない。想像の産物にすぎない。しかし、例えば数百年後の世界を想像してみると、電気だけに頼る世界よりも水素を利用した社会の方が発展性がありそうだ。