トヨタ・出光「全固体電池」協業も、立ちはだかる“製造コスト”という動かざる山 リチウムイオン4~25倍の現実どう克服する

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トヨタと出光は、BEV用全固体電池の量産化に向けた協業の開始を発表した。両社以外にも全固体電池を開発する企業は多数存在するが、主導的ポジションを獲得できるのか。発表内容を深掘りする。

実用化の懐疑と起死回生への希望

全固体電池(画像:トヨタ自動車)
全固体電池(画像:トヨタ自動車)

 今回の発表のなかで、トヨタと出光はともに世界トップの195件の特許を持っているとしているが、その特許を武器に素早く実用化できるかどうかについては、現時点では懐疑的といわざるを得ない。

 先日、トヨタの豊田章男会長が日本のEVシフトの遅れについて

「日本は技術力では世界に遅れていない」

とコメントしたが、これは今回の協業発表の伏線だったようだ。

 EVシフトの遅れをマスコミからたたかれてきたトヨタにとって、全固体電池はまさに起死回生の起爆剤となる。果たして両社のプロジェクトチームは、世界初の全固体電池を実用化することができるのだろうか。

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