EV人気を手放しで喜べない、バッテリー「リサイクル」「リユース」問題という名の、根深いジレンマ
EVの環境性能をフルに発揮させるための最大の障害は何か。それは、バッテリーをいかに経済的に効率よく製造し、廃棄するかということである。
求められる市場の見極め
日本の状況をもう一度見てみよう。
日本のリサイクル・リユースビジネスは、どこも採算ギリギリの状態だ。
このような状況下で、中国のバッテリー原材料価格の下落が、ようやくビジネスとして軌道に乗り始めた日本のリサイクル・リユースビジネスに深刻な影響を与えない保証はない。
今後、どうすればリサイクル・リユースビジネスを安定させることができるのか。経営陣には、市場動向を見極めながら慎重に舵取りをしていくことが求められる。
最大の商品価値が環境性能の高さにあるとすれば、この点は絶対に譲れない。