高齢化社会の新ヒーロー? 「移動スーパー」という、限りなき可能性
山間部で「買い物弱者」「買い物難民」「買い物困難者」と呼ばれる人たちが年々増加しているなか、移動スーパーが現在注目を集めている。その利便性とは。
約15万人が利用
アンケートの「民間業者による対策の内容別実施率」を見ると、「移動販売車の導入・運営」が2022年には76.9%を占め、2016年の54.4%から年々増加している。
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移動販売車の導入・運営で特に注目されているのが、2012(平成24)年1月に徳島県に誕生した「移動スーパーとくし丸」だ。
とくし丸は2022年5月時点、全国143のスーパーと提携し、約15万人が利用する地域密着型の移動スーパーだ。冷蔵庫を搭載した専用の軽トラックで、生鮮食品や日用品など400品目以上(1200アイテム)を積み込み、利用者のもとへ運んで移動販売している。
とくし丸は買い物難民の支援を目的に事業を推進しており、公式ウェブサイトでは「コンビニよりコンビニエンス(べんり)な移動スーパー」と紹介している。すべての利用者に対面販売し、地域社会の「見守り役」を務めているのだ。
実際に各地域の自治体と「見守り協定」を結んでおり、社会福祉協議会や地域包括センターとも連携している。