「同僚」すら信頼しない日本人 米国PR会社調査で判明、会社への信頼度は“下から2番目”という世知辛い現実 どう打破すべきか

キーワード :
世界28か国を対象にした信頼度調査「2023エデルマン・トラスト・バロメーター」によると、日本の「自分の勤務先」に対する信頼度は28か国中「27位」だった。

「ブービー賞」の理由

「2023エデルマン・トラスト・バロメーター」(画像:エデルマン)
「2023エデルマン・トラスト・バロメーター」(画像:エデルマン)

 自分の勤務先から受けうる最大の仕打ちは「失業」だと考えられるが、失業を心配する人は82%だった。

 近年日本のこの数値が上がってきているのだが、グローバルの平均は89%なのでそれよりは低い。海外とは雇用に関する文化の違いはあるが、失業の心配から疑心暗鬼で信頼度が低くなるということでもなさそうだ。30年間給料の水準が上がらない日本ということも数字に影響を与えているのだろうか。

 日本の場合、「政府(33%)」をはじめ、

・メディア(34%)
・NGO/NPO(38%)
・企業(47%)

に対する信頼度も、他国に比べ特に低い。経済的によくない日本にいて、ネガティブになりがちという傾向はあるだろう。エデルマンの2022年日本版のリポートにも以下のようなデータがあった。

「最近、私は、信頼できるという証拠を見るまでは信頼しない傾向にある(VS最近、私は、信頼できないという証拠を見るまでは信頼する傾向にある)」と答えた人が75%だった。

グローバルでは59%なので、よくも悪くもだが、簡単に信頼しない傾向があるということだ。自分の勤務先というものは、さまざまな要素で構成されているが、以下も低い。

・自分の同僚:60%(前年度から+8)
・自分の勤務先のCEO(最高経営責任者):46%(前年度から+4)

前年度から上がっているのは、リモートワークが減ったりなくなったりして、対面で仕事をする機会が増えるなどしたことも原因だろう。

 いずれにせよ、勤務先(信頼度63%)に対してより、同僚やCEOに対して信頼できないのは、シンプルに、

「日本人が人を信じられない」

からなのではないか。

全てのコメントを見る