トラックの自動運転でドライバーはどうなる? その開発状況【自動運転が運送業にもたらす未来#1】

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自動運転や無人運転が実現したとき、運送会社はどうなるのだろうか。巷では、「無人運転が実現したら、俺たち用なしだな」と自虐的に嘆くトラックドライバーもいるようだが、ことはそんなに簡単ではない。

「どこで」を進化させていく自動運転・無人運転のステップ

 隊列走行が実現すれば、空力効果によって後続車両の燃費向上を図れるが、運送業界が期待しているのは、“無人の”隊列走行の実現による省人化であろう。もちろん、トラックの無人運転が実現すれば、もはや社会課題となりつつあるトラックドライバー不足は一気に解消へと向かう。

 では、自動運転・無人運転実現へのマイルストーンは、どうなっているのか。経済産業省と国土交通省が設置した「自動走行ビジネス検討会」が2021年4月30日に発表した報告書「自動走行の実現及び普及に向けた取組報告と方針Version5.0」を紐解こう。

 以下の「自動運転レベルの定義」を診ても分かるとおり、自動運転・無人運転の実現には、「どこで」、つまり走行環境のステップアップが欠かせない。

・閉鎖空間:工場、空港、港湾等の敷地内を想定。壁やゲート等によって、物理的に外部と隔離されている空間。

・限定空間:廃線跡、BRT(Bus Rapid Transit)等を想定。外部と隔離はされていないものの、自動運転車の走行を前提として整備された空間であり、他車両や歩行者が限定的である空間。

・自動車専用空間:高速道路、自動車専用道路を想定。自動車専用の空間であって、歩行者の通行が制限されている空間。

・交通環境整備空間:幹線道路等。交差部等に信号が整備され、歩車分離、中央線等による対向車との分離が実現されている空間。

・混在空間:生活道路等。自動運転車・無人運転車以外の車両や、歩行者が混在する空間。

 閉鎖空間においては、既に各所で実証実験が行われており、2025年度を目処に遠隔監視のみの自動運転サービスが普及段階に入ることが目標とされている。

 限定空間に関しては、主にバスの領域となると考えられる。これも、2025年度を目処に遠隔監視のみ、あるいは車内乗務員(ドライバーとは違い、運転に対する安全責任が限定的な乗員)のみとなる自動運転サービスの普及が目標とされている。