燃料電池車は本当に日本で浸透するのか? デンマークでは「水素ステーション」がすでに閉鎖という、辛らつ現実
東名高速道路の足柄サービスエリア(下り線)に、日本の高速道路で初めての水素ステーションがオープンした。EV化の流れから大きく遅れている日本で、FCVの普及は本当に進むのか。
2030年まで国内1000基設置を目標
2023年9月15日、東名高速道路の足柄サービスエリア(下り線)に、日本の高速道路で初めての水素ステーションがオープンした。
国内54か所目となる岩谷産業(大阪市)の水素ステーションは、大型トラックでも短時間で水素を充填できるのが特徴で、乗用車なら約3分、大型トラックなら約20分で充填できる。
次世代自動車振興センターによると、水素ステーションは全国に166か所(2023年9月15日時点)あり、東京や福島を有力候補地として、幹線輸送の重点地域に2030年までに約1000基の水素ステーションを設置する計画が進められている。
一方、経済産業省の「モビリティ水素官民協議会」は、2030年までに燃料電池車(FCV)1万7000台(小型トラック1万2000台、大型トラック5000台)の普及を目指している。
世界の電気自動車(EV)化の流れから大きく遅れている日本で、FCVの普及は本当に進むのか、最新の動向を見ながら考えてみたい。