池袋駅前は今後良くなる? そごう・西武ストで再認識された「駅前商業」の重要性と代替不可能な価値

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JR池袋駅東口に位置する西武池袋本店の従業員のストライキが決行され、大きな話題となった。従業員には通行人や地元の人などから予想以上に理解や応援の声が寄せられ、改めて街の玄関口である「駅前商業の重要性」が認識された。

百貨店化する新商業施設

池袋の街並み(画像:写真AC)
池袋の街並み(画像:写真AC)

 その一方で、新たにオープンした商業ビルでは広域集客を図るエンターテインメント機能が取り入れられ、都心ターミナル商業地としてのポテンシャルを意識したものに見える。

 しかし、他のエリアのドラスチックな開発に埋没した感があり、メディアに取り上げられることも比較すると少なかった。他のエリアでは街の持つ危うさや雑多さも含めて街の個性として編集しなおし、新しい都市型商業ビル開発に取り込んでいる。

 池袋以外の都心ターミナル商業地においても老舗百貨店が次々と閉店しているが、それらの多くが新たな商業施設へと生まれ変わっている。これらは百貨店とは名乗っていないものの、

・希少性のある高付加価値な品ぞろえ
・アート/エンターテインメント機能
・屋上庭園などの非日常空間

など、かつて勢いのあった百貨店をほうふつさせる。現在、都心ターミナル商業地はこのような開発によって集客ポテンシャルが急速に上昇している状況だ。

 今も都心ターミナル商業地では、駅前商業の大型リノベーションが進捗している。都心部の厳しいエリア間競合のなかで、他の街にはない個性が求められ、街の顔となる駅前商業の位置づけも高まっているといえるだろう。池袋は

・都心ターミナル商業地としての集客ポテンシャルを求めるのか
・地域生活者のための商業環境を充実させるのか

それで駅前商業の位置づけも変わってくる。

 今回の売却によって、池袋駅前の顔がどのような形に変化していくのか、その動向を注視していきたい。

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