東京「舟通勤」は本当に流行るのか? 10月定期運行スタート、電車・バスより時間かかるデメリットを逆手にとれるか

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東京で舟運(しゅううん)復活の機運が高まっている。2016年以降、東京都は舟運を新たな交通手段として用いる取り組みを実施してきた。

東京都の社会実験でわかった現実

天王洲(画像:写真AC)
天王洲(画像:写真AC)

 一部の観光航路を除き、すっかり見向きもされなくなっていた舟運が、2016年に再び脚光を浴びた。東京都が2020年の東京オリンピックに向けた混雑緩和策の一環として、活用を検討したからだ。結局、東京オリンピックには間に合わなかったものの、通勤混雑緩和の手段として再び脚光を浴びることになった。

 新しい舟運は今後どのように広がっていくのだろうか。東京都が2022年10月に実施した社会実験では、次のルートが設定された。

●朝
・両国~日の出~天王洲
・日本橋~朝潮運河~日の出
・豊洲ぐるり公園~日の出~お台場海浜公園

●夕
・天王洲~日の出~朝潮運河~一之江
・日本橋~朝潮運河~日の出~お台場海浜公園

●朝夕
・天王洲~五反田

 これほど大規模な社会実験が行われたという事実は、まだまだ多くの航路が開通するかもしれないという希望を抱かせる。そのためには、新航路の利用者誘致が成功することが不可欠だ。

 2022年に実施された上記の社会実験では、新航路開設に向けた課題も明らかになった。例えば、採算性が大きな課題である。検証された項目のひとつが、有料化しても利用者がいるかどうかだった(日本橋~お台場海浜公園間で500円)。

 その結果、一部の便では満席になるほどの集客に成功した。しかし一方で、2022年実施した航路をすべて開設した場合、一律500円では採算が合わず、1000円程度が必要になることも明らかになっている。そのため、利用者を増やすためには、船着き場の確保も課題となる。

 舟運は、電車やバスよりも時間がかかると指摘されているが、バスが主な交通手段である臨海部では、「定時性の確保」という点から信頼を得るだろう。新しい2航路の定期運行は、さらなる改善点の洗い出しにも役立つだろう。今後の展開に期待したい。

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