「海運 = 時間がかかる」はもう古い? 2024年問題で「中距離フェリー」「RORO船」が再注目されるワケ

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2024年問題の対策として、海上輸送への注目は一段と高まっている。物流業界で有効な解決策と目されているのが、デジタル化の推進による効率化と海運や鉄道に輸送手段を移す「モーダルシフト」だ。

トラック輸送の有望な受け皿

トラックドライバーのイメージ(画像:写真AC)
トラックドライバーのイメージ(画像:写真AC)

 こうしたなかで、トラック輸送の有望な受け皿として期待されているのが、中距離フェリーとRORO船だ。このふたつの海運にはそれぞれの利点がある。

 フェリーではトラックドライバーが船内で休息を取ることのできる設備が備えられている。トラック利用の多いフェリーでは、ドライバー専用の客室もある。厚生労働省では、航行中はドライバーの休息時間として処理できるとしている。そのため、拘束時間を削減し法令を順守することができる。

 もちろん、荷台のみの輸送も可能だ。この利点を生かし横須賀~北九州(新門司)、室蘭~青森など航路の新規開設も続いている。この航路は新造船が用いられているため設備が豪華なことでも話題を集めているが、利用のメインは物流である。東京九州フェリーが就航を決めた理由も、運送会社などから人手不足への対応を求められたからだ。

 フェリーとしては極めて短時間で航行することから、物流各社の利用は増加している。例えば、ヤマト運輸では就航当初から関東~九州間の長距離輸送の一部を、このフェリーに切り替えている。2022年9月の時点で同社は、輸送量を当初の6倍までシフトしたことを発表している。

 また、同年8月から日本郵便と佐川急便が始めた関東~九州間の共同輸送もこの航路を用いている。これらの会社の輸送方法は、いずれもシャシー(荷台)のみを積載し輸送するスタイルである。東京九州フェリーではこの航路を「当社が運航する超高速フェリー」と表現。「航空便と同等のリードタイム」であるとしている。

「海運 = 時間がかかる」

というイメージを塗り替えた航路の登場は、海運へのシフトを促進している。

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