“ガソリン車”思考はなぜダメなのか? 次世代自動車燃料の「水素」「e-fuel」、本命は一体どちらだ

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EUがe-fuelに限ってエンジンの存続を認めた。しかし、今後もガソリンエンジンの自動車をそのまま乗り続けられるとは考えないほうがいい。いったいなぜか。

地球温暖化とリンクする異常気象

燃料電池の展開が有望視される大型トラック(画像:森口将之)
燃料電池の展開が有望視される大型トラック(画像:森口将之)

 欧州連合(EU)が2035年までにすべての乗用車と小型商業車を電気自動車(EV)にするという計画を突然修正し、e-fuelと呼ばれる合成燃料に限ってエンジンの存続を認めると方針転換したことは、記憶に新しい。でもこれを受けて、今後もガソリンエンジンの自動車をそのまま乗り続けられるとは考えないほうがいい。

 なぜガソリン車がいけないのか。全国各地で

「台風や豪雨による災害」

が発生していることと関係がある。異常気象が地球温暖化とリンクしていることは、多くの専門家が指摘している。なかでも気象予報士でウェザーマップ創業者の森田正光氏の解説がわかりやすいので、気になる人は記事を探してみていただきたい。

 筆者(森口将之、モビリティジャーナリスト)はすべての自動車をEVにすべきとは思わないが、低速短距離移動はEVのメリットが生かせ、デメリットは目立たなくなるので、一部がEVになるのは自然な流れだ。

 では長距離移動はどうするか。注目されているのがe-fuelと水素だ。日本はトヨタ自動車などが水素社会の推進を進めており、e-fuelは欧州が力を入れているイメージなので、ここでも日欧の覇権争いの匂いを感じるものの、ここでは冷静に両者を比べてみたい。

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