崩壊する中国新車販売市場 日産・ホンダ8月「約3割減」の衝撃、日本が今後ウォッチすべきは韓国企業の動向だ

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経済や貿易の領域が主戦場となる米中対立、有事の潜在的リスクが残る台湾情勢などを考慮すれば、中国に進出する全ての日本企業にとって、今後経営戦略を考える上で地政学リスクが占めるシェアというものはいっそう広がることだろう。

韓国企業の動向重要に

韓国の街並み(画像:写真AC)
韓国の街並み(画像:写真AC)

 冒頭でも記したように、今後日本の大手自動車メーカーにとって、中国は地政学リスクの高まりによっていっそう難しい市場になる可能性が高い。

 売り上げの減少が続いているが、今後の経営戦略の中で地政学リスクへの比重はいっそう広がり、それによって脱中国依存に拍車が掛かり、インドなど存在感が高まるグローバルサウスへの接近がいっそう進むことだろう。

 同じように、韓国にとっても地政学的に中国市場は難しいものとなっており、今後3年半から4年あまりのユン政権の対中姿勢、中韓関係の行方にもよるが、韓国企業のグローバルサウスへの接近も進むことだろう。

 台湾周辺は韓国にとっても重要な経済シーレーンであり、韓国企業の間でも在台湾の韓国人の避難や保護、有事における海上貿易への影響と対策などを検討する動きも広がっているという(これについては今回議論していない)。

 大手自動車メーカーを含め、日本企業と韓国企業が置かれる地政学的状況は似ている。日本企業としては、対中ビジネスや台湾情勢などで韓国企業はどう動いているかを把握することも今後重要になってくるだろう。

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