「排気音しない」「迫力ない」 モータースポーツ“電動化”に集まる不満の声、環境志向の未来にカーロマンはあるのか?
自動車の電動化に関しては、世界は「待ったなし」の状況にある。モータースポーツも例外ではなく、現在、レーシングカーの電動化などの環境対策が進んでいる。
電動化による課題
モータースポーツの世界で電動化が進むにつれ、さまざまな課題も浮上してくる。
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電動車は瞬間的なトルクが非常に大きいため、パワーマネジメントが重要になる。パワーを効率的に使用し、なおかつ競争力を維持するための戦略とシステムが必要となる。
さらに、バッテリーの持続力も大きな課題として残っている。長期間にわたってレースで競争力を維持するためには、バッテリーの耐久性が不可欠である。さらに、レース中にバッテリーを高速で充電する必要があり、そのための技術とインフラが必要となる。
電動車特有の安全性の課題もある。電動車には新たな種類のリスク(バッテリーの発火、高電圧による感電など)が存在する。これらに対応するための新たな安全基準や規制が必要となる。
さらに注目されるのは、モータースポーツで培われた技術や知識が、一般の電動車にどこまでフィードバックされるかだ。高度な最先端技術を駆使したマシン同士の戦いにとどまらず、ここで得られた知識や技術が一般電動車の生産向上につながり、ひいては電動車のさらなる普及につながることが期待される。
モータースポーツの電動化は、モータースポーツの発展であると同時に、将来の電気自動車の普及に向けた大きな試金石でもあるのだ。