気づいてた? 自動車の「表示灯」「警告灯」が最近増えているワケ 「亀」マークの意味をご存じか

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車のメーターパネルには、クルマの状況を教えてくれる表示灯、警告灯が備えられている。突然、警告灯が点灯してドキドキした経験があるかもしれない。

増加する種類

クルマの警告灯(画像:写真AC)
クルマの警告灯(画像:写真AC)

 クルマのメーターパネルには、クルマの状況を教えてくれる表示灯、警告灯が備えられている。突然、警告灯が点灯してドキドキした経験があるかもしれない。普段はあまり気にかけない表示灯・警告灯だが、国際規格や各国の法律などで規定されており、どのクルマでもデザインや意味は大体統一されている。

 例えば、表示灯・警告灯の色は国際規格で赤・黄・緑の3色に統一されている。意味も決まっており、

・赤 = 危険
・黄 = 注意
・緑 = 安全

となっている。

 そして基本的な表示灯・警告灯はデザインも決められている。バッテリーの異常を示す「充電警告灯」やブレーキの異常を知らせる「ブレーキ警告灯」、エンジンの異常を知らせる「エンジン警告灯」、ハイビームになっていることを知らせる「ハイビーム表示灯」などわかりやすいデザインで統一されているのだ。

 ところが、近年これらの表示灯・警告灯の種類が増えているという。一体なぜなのだろうか。

増加の理由

ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)に異常があると転倒するABS警告灯(画像:日本自動車連盟)
ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)に異常があると転倒するABS警告灯(画像:日本自動車連盟)

 自動車の表示灯・警告灯の種類が増えているのは、これまでになかった機能が搭載された自動車が増えてきているからだ。

 ABS警告灯を例に挙げてみよう。ABSとはアンチロック・ブレーキ・システムの略である。急ブレーキや滑りやすい路面でブレーキを踏んだ際に、タイヤがロックしてしまうのを防ぐ安全装置である。

 世界で初めて4輪ABSを装備したのは、1978年のメルセデスベンツ・Sクラス。国産車では1982(昭和57)年の2代目ホンダ・プレリュードが初だ。今では当たり前のようについている装備で、ABS警告灯もなじみ深いものだろう。また1987年のホンダ・レジェンドをきっかけに、エアバッグが日本車に搭載され始め、今ではエアバッグ警告灯も当たり前の時代となった。

 このように、これまでも技術の進歩とともに自動車に新たに装備される装置が増え、それに合わせて新たな表示灯・警告灯が加えられてきたのだ。

 しかし近年、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)のように自動車のシステム自体が大きく変化したり、コンピューター制御の新しいシステムが急速に装備されたりするようになった。当然、新たな装備やシステムの状態を知らせるための表示灯・警告灯の種類も増えてきたといえる。

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