航空業界で「AI活用」が遅れている根本理由
航空業界では、航空機操縦の自動化だけでなく介入できる分野は多い。その一方で、航空業界ではAIや管理システムの活用に疑問を呈する声もある。なぜか。
セキュリティーと安全性への懸念
近年、人工知能(AI)は私たちの生活に欠かせないものとなっている。総務省や特許庁のデータによると、2018年からの第3次AIブームでAI関連の特許出願件数が爆発的に増加している。
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航空業界では、航空機操縦の自動化だけでなく、
・顧客予約管理システム
・従業員の勤務管理
・整備状況の把握
など、AIが介入できる分野は多い
その一方で、航空業界ではAIや管理システムの活用に疑問を呈する声もある。その理由は、セキュリティーと安全性への懸念にある。
航空業界で幅広くAIの活用が期待されるにもかかわらず、AIの導入がいまいち進まない理由は、セキュリティーや安全性への懸念があるからだ。
AIは情報分析に基づく予測は得意だが、一方で未知のデータが与えられたときにどう反応するかを予測するのは得意ではない。
AIが決めた予想外の行動に対して、悪意を持って攻撃される可能性は十分にある。また、音声認識や画像認識の分野では、AIを意図的に誤認させられる。こうしたAIの脆弱(ぜいじゃく)性を考慮して、航空業界へのAIの導入はまだ部分的なものにとどまっている。