トラック運転手の最大の敵? いまだに残る因習「バラ積み」を撲滅させる、決定的な方法とは

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最近、物流効率化を報じるインターネットニュースが増えているが、そのコメント欄でよく見かけるのが、「いくら効率化をうたっても“バラ積み”が変わらないと意味がない」といった意見だ。

なぜバラ積みなのか

木製パレットに積載された農産物(画像:久保田精一)
木製パレットに積載された農産物(画像:久保田精一)

 ではなぜ、これらの業種ではパレット等を使わず、バラ積みとするのだろうか。

・パレットの回収コストが負担
・フォークリフト荷役に対応できない

などさまざまな利用があるが、最大の理由は、

「積載効率の低下」

である。

 積載効率が低下するのは、段ボールをパレットに積むとスキマが生じてしまうからである。

 日本国内のパレットは、「1.1m × 1.1m」のサイズが主流である。段ボール箱のサイズが、このサイズに合うように設計されていればよいのだが、段ボール箱のサイズは意外にバラバラなのである。参考まで、パレット積みされた農産物の写真を掲載しておく。

 いうまでもないが、積載効率の低下は、輸送コストのアップに直結する。

 実際にパレット化する前後で積載効率を比較した事例を見ると、段ボール箱のサイズ設計の不適合によって、2~3割程度も積載率が悪化することが珍しくない。このような積載効率の低下の問題が、バラ積みと手荷役がなくならない大きな理由である。

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