渋滞緩和の決定打? 近未来モビリティ「エアタクシー」実現の前に立ちはだかる高すぎる壁
「空飛ぶクルマ」などを使った移動手段「エアタクシー」の本格的な試験運用が検討されている。万博会場内ポートと会場外ポートの2地点間で空飛ぶクルマの運行を目指している。
実用化に近づくエアタクシー事業

2025年に開催される大阪・関西万博で、「空飛ぶクルマ」などを使った移動手段「エアタクシー」の本格的な試験運用が検討されている。万博会場内ポートと会場外ポートの2地点間で空飛ぶクルマの運行を目指している。
参加企業のうち、空飛ぶクルマの機体メーカーであるスカイドライブ(愛知県豊田市)は、2020年8月にひとり乗り試験機「SD-03」による有人飛行試験を成功させ、2021年には空飛ぶクルマの型式証明申請が国土交通省に受理され、実用化に向けて着々と準備を進めている。
空飛ぶクルマの開発は、日本だけでなく海外でも進んでいる。米ウィスク・エアロは、4人乗りの電動垂直離着陸機「eVTOL」を発表しており、2022年の第6世代モデルで自動飛行が可能になるという。2023年の「オシュコシュ2023航空ショー」では、世界初の完全自律飛行による公開デモフライトを成功させた。
同じく米国企業のジョビー・アビエーションは2023年6月28日、試験生産ラインで製造された最初の「eVTOL」が米連邦航空局から特別耐空証明を取得したと発表した。同社は2025年に商業運航を開始する予定だ。
エアタクシー事業は着実に実用化に近づいているようだ。実現すればどんなメリットがあるのだろうか。