当たったら刺さりそう? バイクに「尖った」デザインが多い理由

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バイクは尖ったデザインが多い。本稿では、その理由についてさまざまな面から考察する。

理由2「技術進歩の恩恵」

ライダー(画像:写真AC)
ライダー(画像:写真AC)

 機械は機能を満たすことから始まる。形だけではその役割は果たせない。その意味で、バイクに限らず、初期の機械は機能美にあふれていた。

 しかし、乗る人にとってはビジュアルや快適性も重要であり、性能とは別の次元で追求される。バイクのスタイルを作り上げるには、技術も必要だ。

・成形技術(プラスチック、金属)
・フレームの構造解析
・生産技術/素材
・合理化/コスト削減技術
・電子化技術
・照明の発光ダイオード(LED)化。

 このようにバイク製造に関わる要素技術が進歩したことで、機能性を維持しながら開発者が思い描く形状を作り出すことが可能になった。つまり、デザインの自由度が高まったのだ。

 これはメーカーの設計思想の可視化にも貢献している。2015年に登場したNinja H2とそのレーサーであるH2Rは、カワサキの総力を結集したモデルである。その鋭く尖ったフォームと精悍(せいかん)なイメージは、その後のNinjaにも受け継がれ、カワサキのバイクデザインの潮流を作った。

 H2/H2Rは日本刀のイメージに由来するというが、その鋭利なフォームがH2/H2Rに反映されたのは、要素技術の進歩の恩恵といえるだろう。

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