宇都宮LRTに集まる都市再生への熱き期待 日本各地で盛り上がった「LRT構想」を復活できるか? 固唾を呑む地方と、その行方とは
栃木県宇都宮市と芳賀町で8月26日、LRTが開業する。LRTは2000年代に各地で生まれた構想の大半が具体化しないままだが、状況が変わるかもしれない。
厳しさを増す自治体の懐事情
計画が具体化していない自治体も、宇都宮LRTの行方に熱い視線を送る。神戸市交通政策課は
「実現するとしても先の話になるが、宇都宮LRTの利用状況を見たうえで将来の方針を考えたい」
と述べた。
人口減少時代を迎え、コンパクトシティの実現は全国の自治体に共通する課題になった。超高齢化社会の到来は車依存からの脱却を自治体に求めている。
その一方で、自治体の懐事情は厳しさを増し、LRTの沿線人口も先細りが予想されている。このため、LRT構想を棚上げした自治体は
・初期投資
・維持管理にかかる多額の費用
・乗客の確保
に不安を抱いている。
富山ライトレールが開業したころと時代が変わったという思いも持つ。宇都宮LRTがそうした不安を払しょくする結果を残せば、後に続く自治体が出る可能性がある。