香港で大人気の「宅配版ウーバー」 日本でも導入すべき理由とは?
香港は常に世界的な物流のハブであり、多くの運送会社が長い間しのぎを削ってきた。そのひとつが、通称「コールバン」と呼ばれるサービスだ。簡単にいえば、ワンボックスカーなどを使って様々な荷物を運ぶタクシーである。
コールバンの利用方法

利用者はコールバンを運営する会社に電話し、
・荷物の量
・時間
・引き取り場所
・配達先
を伝える。コールバンの連絡先や料金体系は、ポストに入っているチラシやウェブサイトで確認できる)。
コールバン側は条件を聞いた後、利用者に料金を伝える。利用者が概要にOKを出せば、コールバンは依頼を引き受けてくれるドライバーを探す。条件に合うドライバーが見つかると、コールバンから折り返し電話がかかってくる。あとはコールバンが到着するのを待つだけである。必要であれば、自分で助手席に乗り込み、荷物と一緒に配送先まで移動することもできる。
スマートフォンの普及により、電話だけでなくアプリからの申し込みも可能になった。香港では「LALAMOVE」や「GOGOX」がコールバン会社として有名だが、彼らはスマートフォンの登場以降に台頭した新興企業で、コールバン会社でありながら、主にアプリからの申し込みを受け付けており、「宅配版ウーバー」を体現している。
香港市民は引っ越しや仕事などで10個単位のダンボールを運ぶとき、家具や電化製品のような大きな荷物を運ぶときに使う。筆者(武田信晃、ジャーナリスト)も何度も利用したことがあるが、知人は最近、香港を離れる外国人から譲り受けた冷蔵庫とソファを自宅まで運ぶのに利用した。香港では、展示会でサンプルや工具、パンフレット、看板などをブースまで運んでもらう企業が多い。
ドライバーは基本的にワンボックスカーや軽トラックなどを所有するカーオーナーだ。フルタイムで励む者もいれば、仕事の合間や仕事が終わった、休日を利用して小遣い稼ぎに励む者も多い。ライドシェアのウーバードライバーと似たような状況だ。